MENU

AGA治療薬の種類と効果と相場を徹底比較!おすすめの治療薬をご紹介

AGA(男性型脱毛症)は男性に見られる薄毛の大半を占めており、ゆっくりとではありますが確実に進行するのが特徴です。そのため、AGAの発症が疑われる場合、できるだけ早めに治療を受けることが重要です。

こちらの記事では、AGA治療薬に使われる成分14種類について、その効果や価格相場、副作用の可能性などについて解説しています。AGA治療を検討されている方は参考にしてください。

目次

AGA治療薬に使われる成分14種類の効果と価格相場

AGA治療薬には大きく分けて、以下の2タイプがあります。

  • 抜け毛予防の目的で用いられる医薬品
  • 発毛促進目的で用いられる医薬品

AGA治療薬の効果に関しては、日本皮膚科学会が策定する「男性型および女性型診療ガイドライン」が参考になります。日本皮膚科学会は、皮膚科学に関する研究や教育、および医療の進歩と普及を目的として、明治33年(1900年)に創立された社団法人です。

ガイドラインではAGA治療薬に関して、推奨度A(行うよう強く勧める)・B(行うよう勧める)・C1(行ってもよい)・C2(行わないほうがよい)・D(行うべきではない)の4段階に分類しています。

そこで、AGA治療に用いられる代表的な治療薬14種類について、その効果と推奨度、および価格の相場についてご紹介します。

抜け毛を予防する目的で用いられるAGA治療薬

抜け毛を予防する目的で用いられる主なAGA治療薬は、以下の表の通りです。

スクロールできます
治療薬名推奨度価格の相場(1ケ月あたり)
フィナステリド内服薬A(女性D)正規品:8,000円~10,000円
ジェネリック:3,800円~5,000円
デュタステリド内服薬A(女性D)正規品:9,000円~11,000円
ジェネリック:6,000円~7,000円
t-フラバノン外用薬 C11,800円~5,000円
ケトコナゾール外用薬C1880円~1,200円
価格は税込み

発毛を促す目的で用いられるAGA治療薬

発毛を促す目的で用いられる主なAGA治療薬は、以下の表の通りです。

スクロールできます
治療薬名推奨度価格の相場(1ケ月あたり)
ミノキシジル外用薬A5,500円~6,300円
アデノシンの外用薬B(女性C1)2,000円~6,000円
カルプロニウム塩化物外用薬C11,200円~1,500円
サイトプリン外用薬C13,700円~
ペンタデカン外用薬C13,700円~
ビマトプロスト外用薬 C218,700~19,700円
ラタノプロスト外用薬 C23,270円~
ミノキシジル内服薬D5,500円~
価格は税込み

これら12種類の有効成分に関しては、男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいて、その推奨度がAランクからDランクに分類されています。

ただし、AGAを治療する場合に実際に用いられているのは、主にフィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬、およびミノキシジル外用薬の3つです。

フィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬でAGAの進行を遅らせながら、ミノキシジル外用薬で発毛を促進するのが標準的治療法となっています。ただ、クリニックによっては高い発毛効果が期待できることから、ミノキシジル内服薬を利用するケースもあります

AGA治療を専門とするクリニックで、サイトプリンやペンタデカン、ビマトプロストを配合する治療薬が処方されることは原則としてありません。また、塩化カルプロニウム外用薬に関しては、円形脱毛症の治療に用いられるのが一般的です。

AGA治療薬おすすめ3種類の特徴と効果と副作用について

先ほどもお話したように、AGAの治療には主にフィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬、そしてミノキシジル外用薬の3つが用いられています。

これら3つの治療薬は、厚生労働省によって正式に認可されているだけでなく、男性型脱毛症診断ガイドラインにおいてもB評価(行うことを勧める)以上の治療法に分類されているからです。

ここでは、AGA治療に用いられるこれら3種類の治療薬について、その特徴や効果、および副作用の可能性について解説します。

プロペシア

プロペシアはアメリカのメルク社によって開発された、世界で初めてのAGA治療薬です。有効成分としてフィナステリドを配合していることから、フィナステリド錠と通称されるケースもあります。

世界的に見ても、60ヶ国以上で用いられているAGA治療薬のパイオニア的存在で、日本では2005年に厚生労働省によって認可され、販売が開始されました。

当初、プロペシアはMSD株式会社によって販売されていましたが、MSD株式会社の分社化にともない、2021年の7月より国内販売元がオルガノン株式会社に変わっています。

特徴や効果について

プロペシアには、主に抜け毛を予防する効果が期待されています。AGAの原因の1つが、5α-リダクターゼと呼ばれる酵素の一種です。

5α-リダクターゼは、男性ホルモンの一種であるテストステロンを、より活発度の高いジヒドロテストステロン(DHT)へと変化させる際、触媒として働くことが分かっています。

ジヒドロテストステロンが男性ホルモン受容体であるアンドロゲンレセプターに結合すると、抜け毛を引き起こす有害なサイトカインを生成します。その結果、AGAが徐々に進行する訳です。

プロペシアの有効成分であるフィナステリドには、5α-リダクターゼの働きを阻害する作用があります。それによって、抜け毛の原因となる有害なサイトカインの生成を抑制し、AGAの進行を遅らせるのです。

副作用の可能性

プロペシアに関しては、主に男性機能を低下させる副作用のリスクが報告されています。国内で実施された二重盲検比較試験によると、プロペシアを48週にわたって服用した男性のおよそ1.8%に、勃起機能不全や性欲の減退といった副作用が見られたということです。

参照元:プロペシア錠添付文書

ジェネリックについて

プロペシアの国内での特許期間は終了しており、2015年の2月より国内の製薬会社数社によって、プロペシアのジェネリック医薬品(後発医薬品)の販売が開始されています。

プロペシアのジェネリックにも主成分としてフィナステリドが配合されているため、正規品のプロペシアと同等の効果が期待できます。また、ジェネリック医薬品の場合、正規品よりも安価で購入できる点もメリットです。

ザガーロ

ザガーロはグラクソ・スミスクライン株式会社によって開発された、デュタステリドを主成分とするAGA治療薬です。デュタステリド錠と通称されるケースもあります。日本では2015年に厚生労働省によって承認され、翌2016年より販売が開始されました。

特徴や効果について

ザガーロの有効成分であるデュタステリドの作用は、プロペシアの有効成分であるフィナステリドと同じく、5α-リダクターゼの働きを阻害することです。

ただ、フィナステリドが主にⅡ型の5α-リダクターゼの働きを阻害する作用しかないのに対し、デュタステリドにはⅠ型とⅡ型両方の5α-リダクターゼの働きを阻害する作用が期待されています

ザガーロがⅡ型の5α-リダクターゼの働きを阻害する作用はプロペシアの3倍、Ⅰ型の5α-リダクターゼの働きを阻害する作用に関しては、プロペシアの100倍とされています。

副作用の可能性

ザガーロにもプロペシアと同じく、男性機能を低下させる副作用の可能性があります。またごく稀ではあるのですが、乳房の女性化や肝機能障害といった副作用も報告されています。

参照元:ザガーロに関する医薬品インタビューフォーム

ジェネリックについて

ザガーロの有効成分であるデュタステリドに関しても、国内での特許期間満了にともない、2020年よりジェネリックのデュタステリド錠の販売が開始されています。

新薬であるザガーロには、プロペシアよりも高い効果が期待されているのですが、正規品のザガーロはやや高価である点がデメリットとなっていました。ジェネリックの販売が始まったことで、さらにAGA治療のハードルが下がる結果となりました。

ミノキシジル

ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として、1960年代にアメリカのアップジョン社(現ファイザー)によって開発されました。ところが、ミノキシジルを服用した方に発毛や多毛といった副反応が見られたため、低用量のミノキシジル外用薬「ロゲイン」が販売されるに至りました。

日本では一般用医薬品として、ミノキシジル外用薬が販売されています。代表的なミノキシジル外用薬としては、大正製薬が製造・販売している「リアップシリーズ」がよく知られています。

特徴や効果について

ミノキシジルには、血管を拡張し、血液の循環を促進する作用があります。当初ミノキシジルが高血圧の治療薬として用いられていたのもそのためです。後年になり、ミノキシジルの血管拡張作用は動脈にしか及ばないことが分かってきたため、日本では高血圧の治療薬として用いられることはありません。

また後述するように、ミノキシジルには心臓への負担を増すリスクがあるため、国内では原則として外用薬(塗り薬タイプ)としてのミノキシジルのみが、厚生労働省によって認可されています。

副作用の可能性

ミノキシジル外用薬には副作用のリスクがそれほどありませんが、体質や肌質によっては頭皮のかゆみや赤み、およびアレルギー反応を示す可能性があります。

また、内服タイプのミノキシジルには心臓への負担を増すリスクがあります。内服タイプのミノキシジルの副作用としては、めまいや動悸、息切れ、手足や顔のむくみなどがあげられています。

ジェネリックについて

先述したように、国内で販売されている代表的なミノキシジル外用薬がリアップシリーズでしたが、2018年に特許期間が満了となったため、製薬会社各社からジェネリックが販売されるようになっています。

AGA治療はフィナステリド錠やデュタステリド錠で症状の進行を遅らせながら、ミノキシジル外用薬で発毛を促進するのが標準的治療法です。ジェネリックを利用することでお得にAGA治療ができる可能性もあるため、AGAクリニックの専門医に相談するのがおすすめです。

AGA治療薬を選ぶ際の3つの注意点

AGA治療薬を選ぶ際、以下の3点に注意することが重要です。

  • 症状に合ったものを選ぶ
  • 体質に合ったものを選ぶ
  • 薬の費用で選ぶ

それぞれについて解説します。

症状に合ったものを選ぶ

AGA治療薬を選ぶ際、症状に合ったものを選ぶことが重要です。一口にAGAといっても、症状の程度や進行速度は人によってさまざまです。それほど症状が進行していない場合、プロペシアの服用だけでAGAの進行を抑えられる可能性があります。

ある程度までAGAの症状が進行してしまった場合は、プロペシアもしくはザガーロと、ミノキシジル外用薬を併用した方がよいケースもあるでしょう。

AGAクリニックでは、医師による問診やカウンセリングから始めるのが一般的です。症状を診てもらうことで最適な治療方法が決まるため、まずはクリニックで専門医に見てもらうのがおすすめです。

体質に合ったものを選ぶ

AGA治療薬を選ぶ場合、体質に合ったものを選ぶことも重要です。そのため、自己判断で海外からAGA治療薬を輸入したり、代理店から購入したりするのは避けたほうが無難です。医薬品を適正に使用しなかった場合、仮に副作用が起こったとしても「医薬品副作用被害救済制度」が適用されず自己責任となります

参照元:医薬品医療機器総合機構ホームページ

AGAクリニックの多くが、副作用のリスクや治療薬の効果を確認するため、事前に血液検査をおこなっています。安心・安全にAGA治療を続けるためにも、専門医の指導下で体質に合った治療薬を服用するのがおすすめです。

薬の費用で選ぶ

AGA治療薬を選ぶ際、薬の費用も考慮する必要があります。AGAは進行型の脱毛症であるため、いったん発症が確認されたら、長期にわたって根気強く治療を続ける必要があるからです。

AGA治療をおこなわずに薄毛が進行し、後悔している方の多くが、費用面に関するハードルの高さをあげています。今回ご紹介した治療薬のジェネリックを使うことで、そのようなハードルを下げることが可能です。

AGAを改善するためには、費用が予算内であり、無理せず治療を継続できるかが重要となります。AGAクリニックの多くが無料カウンセリングをおこなっているので、事前に費用に関して相談するとよいでしょう。

まとめ

AGAの治療には、主にフィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬、およびミノキシジル外用薬が利用されています。これら3つの治療薬は厚生労働省によって正式に認可され、日本皮膚科学会からも医学的根拠が認められているため、安全・安心に治療を続けることが可能です。

それぞれジェネリックも販売されているため、予算に応じた幅広い治療を受けられるようになっています。AGAには進行型という特徴があるため、発症が疑われる場合、できるだけ早めに治療を開始することが重要です。治療法に関する疑問や、費用に関する相談などは、AGAクリニックの無料カウンセリングを利用するのがおすすめです。

目次